チョコザップにフリーウェイトは必要か?

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チョコザップにフリーウェイトは必要か
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はじめに

 AROUND60 FITNESS(ロクマルフィット)をご覧いただきありがとうございます! 筋トレ歴10年の副業ライターあんじょうです。

 最近SNSやブログで「チョコザップにはフリーウェイトが置いていないからダメだ」という主旨のコメントを目にすることがしばしばあります。

 理由や背景は色々あると思うのですが、筋トレ界隈ではなぜか「フリーウェイトトレーニングのほうがマシントレーニングより優れている」というような雰囲気を感じることがあります。

 実際のところはどうなのでしょうか。

 本日は「チョコザップになぜフリーウェイトが置いていないのか」という点を踏まえつつ「フリーウェイト」と「トレーニングマシン」の使い分けについて考えてみたいと思います。

 本日もお付き合いください。

フリーウェイトとマシンの違い

 フリーウェイトとマシンではその器具としての特性の違いから、トレーニングにおける効果に違いが出てきます。またそれに関連して利用ユーザ層の違いがあるように思います。順に見て参りましょう。

器具としての特性の違い

 フリーウェイトとは具体的にはバーベルやダンベルを指します。言わば「ただの重たい金属の塊」ですので、人の上に落とせば怪我をしますし、最悪は命を落としかねません。残念なことですが、トレーニング中の事故で亡くなる方が毎年何人かはいるようです。

 一方、マシンはフロアに固定されていますし、安全性に配慮した設計になっているものがほとんどですので、よほどのことがなければ人が下敷きになったり圧迫されるような状況にはなりにくいものです。

とはいえ、油断は禁物ですが…

 また、押し潰されたりはしないまでも、関節などの怪我をしやすいのもフリーウェイトの方でしょう。マシンが特定の軌道でしか動作できないのに対し、バーベルやダンベルを支えているのは自分の腕だけで、自由に動かせます。いえ、「動いてしまう」といった方が正確かもしれません。そのため、油断したり重量設定が不適切だと「動いてはいけない方向」に動作してしまい、ウェイトを支えきれずに落としてしまったり、関節や腱を痛めてしまう・・といったことが、しばしば起こります。

トレーニングとしての特性の違い

 先ほど「フリーウェイトは軌道が定まらないが、マシンは軌道が一定」と申し上げました。これがトレーニングの特性にも影響してきます。

 フリーウェイトを使うと、押し上げたり、引いたりするトレーニング本来の動きとは別に「ウェイトを制御する(バランスを取る)」ための力も使います。

 ベンチプレスやショルダープレスでウェイトを押し上げようとするとき、ウェイトが思わぬ方向に向かわないよう、肩・腕の筋肉は総動員されます。

 筋トレは一般に「短時間でより多くの筋繊維を動員して動作したほうが効果が高い」と言われます。そのため、「フリーウェイトの方がマシンより効果が高い」という話が世間的な通説となっているようです。

 ただ、この通説についてはあんじょう個人としては懐疑的です。その理由、すなわち「フリーウェイトがマシンよりも優れている」とも言い切れない理由についてご説明します。

 フリーウェイトの負荷は重力方向(つまり真下)にしかかかりません。これに対しトレーニングにおいて腕や脚は、関節を中心として骨が円を描くように動きます。

 理想はこの円に沿って負荷がかかるのが一番なのですが、フリーウェイトは前述のように「真下方向」にしか負荷がかからないため、フリーウェイトを使った筋トレ動作の多くは動作中に負荷が抜けてしまう(=筋肉に刺激が入らない)ポイントができてしまいます

 これに対しマシンの場合は機種にもよりますが有名なブランドのものですと、マシンの構造上の工夫により動作の最初から最後まで負荷が抜けないようになっています。

 例えば、サイドレイズですと、腕を下ろした状態ではダンベルならまったく負荷がかかりませんが、サイドレイズマシンですと、プーリーやカムが機能して腕が体幹につくまで(腕を下ろし切るまで)負荷がかかり続ける構造になっています。

 またマシンチェストプレスとバーベルベンチプレスを比べても、チェストプレスは(良いマシンであれば)左右の腕を近づけるようにアーム(手を握る部分)が動くので、腕を伸ばした状態であっても「胸を開かせよう」という負荷がかかり続けるのですが、バーベルベンチプレスですと、腕を曲げた姿勢では腕でウェイトの重さを支えているだけの状態になり大胸筋への負荷が抜けてしまいます。

 筋トレでは一般に「継続して力を出している時間が長いほど効果が高い」と言われます。その点からするとフリーウェイトよりもマシンのほうが優れている点が多くある、とも言えます

 月並みなセリフになりますが「一長一短がある」ということです。

利用者層の違い

 若干余談になりますが、利用者層の違いについても言及しておきます。

 フリーウェイトエリアのあるスポーツジムに通われている方ですと、「フリーウェイトエリアとマシンエリアは雰囲気が違う」と感じられたことがあるのではないでしょうか。

 フリーウェイトエリアには「筋トレガチ勢」が長時間居座っており時折叫び声を出したり・・と筋トレ初心者の方にとっては「近寄り難い場所」になっているケースがあるように思います。

声を出すのはマナー違反ですが…

 ジムによって程度の違いはあると思いますが、概ね似た感じではないでしょうか。

 フリーウェイトトレーニングにこだわりのある方は一定数いらっしゃるかと思います。そのような層が「他の24時間ジムにはフリーウェイトが置いてあるのに、チョコザップにはない。だからダメだ」的な感想を持たれて、冒頭のような言説が流れているものと想像します。

なぜチョコザップにフリーウェイトが置いていないか

チョコザップにフリーウェイトが置いていない理由 

 直接チョコザップの方に聞いたわけではありませんが、以下のような理由が推測されます。

  • マシンよりはフリーウェイトの方が危険(落とすと危ない、体の怪我につながりやすい)
  • 独占時間が長くなりがち(何種目もできてしまうため、個人独占になりがちでトラブルの元)
  • 稼働効率が悪い(上記と若干矛盾しますが、フリーウェイトを利用する客層をターゲットにしていないため、店舗によっては使われないケースも想定され、設備の無駄)

 もう一つは単純に「重たいものは凶器になる」ということです。24時間ジムは夜間で無人の場合もありますので、どのジムも防犯には気を遣っていると思いますが、それらは全てコストになります。チョコザップのように「可能な限り安価でサービスを提供」しようとすると、稼働率が低くリスクの大きなフリーウェイトは避けたくなるものではないかと思いわれます。

チョコザップはどういう位置付けのジムなのか

 チョコザップというジム、サービス開始当初は24時間ジム市場に価格破壊をもたらすのか…と思っていましたが、2022年7月のサービス開始から2年たち、他の24時間ジムと仁義なき戦いをしているかというと、そういう状況でもありません。今まで筋トレに縁のなかった層に食い込んで客層を広げており、他の24時間ジムと「上手に棲み分けしている」ように思えます。

 思うに、チョコザップは「24時間ジム」という範疇に含まない方が妥当なのかもしれません。

 例えば、女性専用(最近は男性用もありますが)の30分トレーニングで有名な「Curves(カーブス)」とゴールドジムを比較して「Curvesはダメだ」のような記事は見かけたことがありません。皆が「違う分野のもの」と認識しているからだと思われます。

 チョコザップと他の24時間ジムの関係性もこのような「違う分類」にあるのではないかと最近感じます。

 何よりも名前にも「ちょこっと」がついているくらいですから、本格的にトレーニングするところではない、ということでしょう。あんじょうも数回利用させていただいたのですが、基本「1部位・1マシン・1台」なので、他に利用者がいるときは待たせてしまうのが気になって「2分程度インターバルを挟んで数セット行う」など、できる雰囲気ではありませんでした。

50代・60代には、マシンとフリーウェイトのどちらが良いのか

 以上、チョコザップの話を挟みつつ、マシントレーニングとフリーウェイトの特徴を見て参りましたが、我々50代・60代のアラ還世代にとっては、マシントレーニングとフリーウェイトトレーニング、どちらが好ましいのでしょうか

 これは人によって意見が別れる点です。結論的にあんじょう「良いところ、悪いところ、それぞれあるので適切に使い分けることが大事」だと思っています。

 マシンは怪我をしにくい一方、日常生活にある動き(例:床から荷物を持ちあげる、重いものをもって歩く、など)とは異なる動作をするため、全身の筋肉同士の連動性を高めるような効果は期待薄です。

 一方、フリーウェイトは「重たいものを持って動作する」行為そのものです。種目にもよりますが、複数の筋肉がバランスをとりながら連動して一つの作業をこなすような能力を維持・向上させることが期待されます。ただし、常に怪我のリスクがつきまといます

 このようなことを考えると、以下のような使い分けが良いのではないかと思います。

  • 体の機動性(=動ける身体)を維持するための種目は中〜低重量のフリーウェイトで行う
  • ボディメイク(=筋肥大)のための種目はマシンで高重量を扱う

 無論、筋トレ経験が長くなり正しいフォーム・適切な重量でトレーニングができる方や初心者であってもトレーナーに指導を受けられる等、怪我のリスクが低い方については、ボディメイクでフリーウェイトを使うことに何の問題もないのですが、リスクを考えると上記のような使い分けが良いのではないかと思うところです。

まとめ

 以上、今回は「チョコザップにフリーウェイトが置いていない」ことに対するネット上の声をきっかけとして、フリーウェイトとマシンの使い分けについて考えてみました。

 どちらにもメリット・デメリットはありますので、上手に使い分けつつ、自分の目的にあったジムを選ぶことが大切だということかと思います。それでは、本日はこの辺で失礼します。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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