AROUND60 FITNESS(ロクマルフィット)をご覧いただきありがとうございます! 筋トレ歴10年の副業ライターあんじょうです。
皆さんは筋トレの種目をどの程度の頻度で変更しているでしょうか。
ネットでは「種目は頻繁に変えない方が良い」という説と「むしろ頻繁に変えた方が良い」という説の両方があるようです。
本日は、筋トレ種目はどの程度の頻度で変更した方がよいのかについて考えていきたいと思います。最後までお付き合いください。
ネットに流れる説、「頻繁に変える方が良い」と「頻繁には変えない方が良い」
筋トレの種目やメニューに関する解説は筋トレ系のブログやYouTubeチャンネルで多数見つけることができます。
解説する人の経歴や経験も様々ですし、視聴者層としてどのような方を対象としているかも様々ですので、主張はまさに千差万別なのですが、それぞれの話をまとめると大体の傾向が見えてきます。
まず、大別しますと「種目」の変更に関して語っているものと「メニュー」の変更に関して語っているものがあります。「種目の変更」は「メニューの変更」の一部に該当しますが、「メニューの変更」には「種目を変えずに負荷(回数・重量)だけ変える」ことも含まれます。
今日はこの「種目を変えずに負荷を変える」話は割愛し、「種目」を変える話…例えば「バーベルベンチプレス」か「ダンベルフライ」か…といった話を中心に進めたいと思います。
では、それぞれの主張の概略をみていきましょう。
「頻繁に種目を変えた方が良い」説
まず始めに「頻繁に種目を変えた方が良い」という主張の理由について見ていきましょう。
この主張の背景にあるのは「筋肉は順応性があるため、毎回同じ種目だと筋肉が刺激に慣れてしまい、効果が薄くなる」というものです。
そのため、筋肉を刺激に慣れさせないよう、筋トレの種目をローテーションさせたり(例:今日はベンチプレス、次回はダンベルフライ…等)、重量と回数の組み合わせを変える(例:高重量&低回数、もしくは低重量&高回数など)ことにより、筋肉に毎回「あ、経験していない刺激だ」と思わせて、それに対応するよう反応させる(=筋肥大を促す)と良い…という主張です。
「頻繁に種目を変えないほうが良い」説
次に「頻繁に種目を変えない方が良い」という主張の理由を見てみましょう。
この主張の背景にあるのは「筋トレにはテクニックが必要。何度も反復練習しないと、筋肉に対する意識や動作の軌道が安定せず、筋肉に効かせる技術が身につかない」という観点と、もうひとつ「一定期間、同じ種目に取り組まないと、筋肉がどの程度成長しているか(強くなっているか)が計測できず、モチベーションに繋がらない」という観点です。
確かに、筋トレの動作には手足の角度、ウェイトの握り方、姿勢や呼吸など気を付けるべきポイントは多数あり、これを自然に実践するには確かに練習が必要です。「とにかく重たいものを持ち上げる」だけなら気にする必要はないのかもしれませんが、「狙った筋肉に適切に負荷をかける」ためには一定量・期間の練習は必要でしょう。
高頻度で種目を変えると、身体が動作を覚えない…という主張はあんじょう自身も経験上、理解できるものがああります。
どちらの説が適切かは状況次第
では、どちらが正しいのか…という話になりますので、ここからはあんじょうの考えをご紹介したいと思います。
あんじょうの考え
結論的なことを一言で言えば「どちらも、状況次第では正しい」ということになります。
筋トレ経験年数が長く、フリーウェイトトレーニングでもマシントレーニングでも十分動作に習熟している方であれば、頻繁に種目を変えても問題はないでしょう。また、そういう方は筋肉がある程度発達し、さまざまな種目に対しても「慣れ」ができてしまっているので、種目や重量・回数の組み合わせを変えて新たな刺激を筋肉に与え続けることに一定のメリットがあるように思います。
一方、筋トレ初心者の方であれば、まだまだ筋肉が筋トレの刺激に慣れていない状態なので、同じ種目で刺激を与え続けたとしても十分筋肉は反応するでしょう。そうなれば、まず優先すべきは「正しい動作で、適切に筋肉に刺激をいれること」です。つまり、同じ種目を一定期間続けた方がメリットがある、ということになります。
ただ、このあたりは程度問題であるとも思います。確かにフリーウェイトトレーニングであれば動作にあたって気を付けるべき点は多数あるのですが、マシントレーニングの場合はフリーウェイトと比べてそれほどでもありません。いわば、とりあえず押したり、引いたり、踏んだりすれば、ある程度筋肉に効くようにはなっています。(怪我をしないように最低限の動作の習熟は必要ではありますが)。
そのため、マシントレーニングに関しては初心者であっても、多少頻繁にマシンや種目を変えたとしても大きな影響はないのではないか、と思うのです。
また、種目を変えるといっても「似たような種目と変える」場合と「まったくタイプの違う種目と変える」のでは事情が異なってきます。例えば、同じ大胸筋を鍛える種目であっても、バーベルベンチプレスとダンベルプルオーバーでは筋肉に与える刺激の方向や負荷がかかる局面が全然違いますが、バーベルベンチプレスとダンベルベンチプレスでは、それに比べれば「似たような刺激」だとも言えます(無論、ダンベルとバーベルの違いは色々あるのですが)。
マシントレーニングに関しても、ハンマーストレングスのチェストプレスと、ノーチラスのチェストプレスでは、細かく言えば筋肉に入る刺激は違いますが、どちらも「チェストプレス」という動作であり、動かす筋肉や刺激の入る部位には変わりはありません。
そういったことを念頭におきながら「自分の目的・状況にあったタイミングで種目を変えていく」ことが大事なのだと思います。
現実にはその他の要因も…
自宅でトレーニングされている方にとっては関係のない話になりますが、フィットネスジムでトレーニングされている方にはもう一つ「種目を変える」必要がでてくるきっかけがあります。
それは、「ジムの混み具合」です。
ベンチ台でフリーウェイトトレーニングがしたいのに、混雑していてベンチが全て使用中だとか、使いたいマシンを長い間独占している人がいるのだが、声をかけにくい…、など。
こういう場合、順番待ちをするのがセオリーではあるものの、会社帰りの夕刻〜晩の時間帯にジムに通っている方であれば、さっさとトレーニングしてさっと切り上げたい、ということも多いでしょう。
そうなると、自分がやりたかった種目を飛ばしてしまうか、似たような種目で代替するかの2択になり、大抵の場合は「空いている器具を使って済ませる」ことになるのではないかと思うのです。
現実に「頻繁に種目を変える」理由で一番多いのは「使いたい器具が空いてないから」かもしれないですね。
具体的なおすすめ方法
初心者でも中級者でも、大抵の方におすすめできる「種目変更の考え方」をご紹介します。
具体的には以下のとおりとなります。なお、この考え方はどの部位(胸・背・肩・脚…)でも適用できます。
考え方1:基本となる種目は3ヶ月変えない。
筋肉の成長を実感するには2〜3ヶ月は必要です。また、筋トレの効果は1日に複数種目こなす場合、一番最初のフレッシュな状態でのトレーニングが一番効果を出しますので、効果計測のためにも、1種目は同一種目を一定期間続けることにします。
考え方2:部位の1種目目は「基本となる種目」を行い、自分の成長度合いとその日の調子をチェックする。
種目はフリーウェイトでもマシンでも良いのですが、できるだけ「待たずにできる方(ジムによって傾向が違う)」を選んだほうが良いと思います。継続的に記録を残す意味で、日によって変更を余儀なくされる種目は選択しないほうが無難だと思われます。
考え方3:部位の2種目目・3種目目は毎回変える(種目を変えず、重量・回数を変えても良い)
必ずしも変更する必要はありませんが、要は「あまり『このマシン、この種目でなければならない』といった拘りを持たず、自分の取り組みテーマに沿った種目であれば「良し」とし、筋肉に新鮮な刺激を与えることに注力しましょう。
・トレーニングノートなどに記録は採るが、時系列で成長や調子を見るのは、1種目目だけでチェック
細かく言えば、2種目目・3種目目も、筋肉の成長につながっているのですが、成長の度合いは1種目目の重量・回数の伸びとして現れてきますので、記録するのは1種目目の状況のみで十分かと思います。
ちなみに、あんじょうは2種目目以降も記録を残していますが、これは、逆に2種目めが日頃より負荷が高くてもできていれば、『1種目めで十分追い込めていなかったか?』…というふうに判断するために使っています。
むすび
いかがでしたでしょうか。 種目選択については、言ってしまえば「好きにやれば良い」というのが結論になってしまいますが、自分の成長度合いをチェックしつつ、筋トレの動作に関するテクニックも身につけ、筋肉に刺激を与え続ける方法として、ご紹介させていただきました。
それでは、本日はこの辺で失礼します。最後までお読みいただきありがとうございました。