はじめに
AROUND60 FITNESS(ロクマルフィット)をご覧いただきありがとうございます! 筋トレ歴10年の副業ライターあんじょうです。私は以前からタニタの体組成計を愛用しているのですが、ChocoZAP(チョコザップ)に入会した際に入会特典としてオリジナルの体組成計をいただきました。せっかくの機会ですので、今回はタニタとChocoZAPの体組成計を比較しながら「体組成計」の精度について考えてみたいと思います。
最後までお読みいただければ、「体組成計」の活用の仕方、付き合い方が理解いただけます。チョコザップの体組成計の話だけ読みたい方は、記事後半まで飛んでいただければと思います。
それでは本日もよろしくお願いします。
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体組成計って何?
そもそもの話になりますが、皆さん「体重計」と「体組成計」の違いはご存知でしょうか。体重計は体重を計測するだけですが、体組成計は体重の他に体脂肪率や筋肉量などを計測してくれます。事前に身長、年齢、性別といった情報を登録しておき、体組成計に乗った際に体重を測ると同時に足などを通じて体内に微弱な電流を流すことで体脂肪率や筋肉量を算定してくれます。
どうやって体脂肪率や筋肉量を算定しているのか
最も一般的なものは「生体電気インピーダンス法」という分析方法です。これは、微弱な電流を流し、その際の電気の流れやすさ(電気抵抗)を計測することで体組成を推定する方法です。
一般に「体脂肪は電気を通しにくく、筋肉は電気を通しやすい」という性質があります。さらに筋肉は太い(=断面積が大きい)ほど電気を通しやすいという性質がありますので、「体脂肪が多く筋肉が少ないほど、電気を通しにくく、体脂肪が少なく筋肉が多いほど、電気を通しやすい」ということになります。
この原理を利用して、体内に微弱な電流を流して得られた電気抵抗値と、あらかじめ入力された身長から想定された筋肉の長さを用いて、筋肉量や体脂肪量を計算します。
ここで気をつけたいのは、体組成の数値は単純に体組成計で計測しているのではなく、計測した結果をもとに「計算」している、ということです。
細かいことを言えば、筋肉の電気の通り具合は、年齢や運動習慣などにより個人差があり一様ではありません。体組成計のメーカーは大量のテストデータから統計的に「この年齢のこの身長・体重の男性(女性)の電気抵抗値がXXの場合、統計的には体脂肪率はXX%になるはず」ということを割り出すのですが、このテストデータも計算式もメーカーごとにまちまちです。
つまり、体組成計の数値はあくまでも推定値であり、メーカーによって大きく精度や正確性に差が出てくる、ということを覚えておいていただきたいと思います。
どのメーカーがおすすめ?
体組成計で有名なメーカーはタニタとオムロンで、それぞれが幅広い価格帯・機能の製品を出しています。また、それぞれ独自の計測精度を上げる機能が内蔵されています。
上位機種は値が張りますが、両手・両足の4点で計測する方式や、計測のために流す微弱な電流の周波数を複数使い分けて計測する機能などがついたものもあります。
あんじょうは30代の頃からオムロンとタニタの製品を愛用しています。30代の頃にオムロンの両手両足で計測するタイプのものを使用したのが最初で、その後オムロンの足だけで計測するタイプを購入。再び両手両足で計測するタイプが欲しくなり、TANITAの両手両足で計測するタイプに買い替え…という遍歴です。
普通、稼働部分が少ないので、一度買ってしまえばなかなか壊れたりしないのですが、私が使用している機種は両手両足で計測するタイプのため長期間の利用で本体(乗る部分)と手で持つ部分を繋ぐケーブルが経年劣化して剥けてしまっています。しかし利用には支障なく、まだまだ現役で活躍中です。
やはり両手両足で計測する機種の方が全身の左右バランスや上半身・下半身のバランスを正確に表しているように感じられます。特に筋トレで筋肉量の増減を見たい場合は4点計測の機種のほうが良いと思います。
オムロンとタニタですと、価格は全体的にタニタの方が高めのように思います。特に上位機種の値段はタニタの方が高くなります。ただ、実際に使った感想としては、精度(例:一度に3回計測してみて、その結果に差があるかどうかなど)については、どちらのメーカーも十分に高く、実用上の差は感じませんでした。ただ、前述のように結果の算定方法には違いがあるようで、私の場合はなぜかオムロンのほうがタニタより体脂肪率が高めに算定される傾向にありました。これは個人の体の特徴(身長・体重・年齢・性別の組み合わせなど)にもよると思いますので、必ずそうなるというものではないということはご理解ください。
違いがあるとすれば、スマホのアプリのほうでしょうか。タニタもオムロンも体組成計とbluetooth接続で結果を取り込めるスマホアプリを出しているのですが、これの使いやすさはオムロンの方が上だと個人的には感じます。スマホのアプリはバージョンアップも度々行われるものですので、タニタのアプリが使い勝手が良くなってくれることを期待しているところです。
オムロンのアプリは計測値の平均が表示されるのに対して、タニタのアプリは計測値そのまましか表示されません。後述するように計測値は日々の体の状況によって細かく変動するため、その差を平均化して見せてくれた方が体重や体脂肪の増減傾向がわかりやすいのですが・・。(2024年3月現在)
あんじょうは「高スペック家電が大好きなアラ還」なのでタニタの最上位機種を愛用していますが、「そこそこ正確なら十分だ」という方にとっては選択肢は結構幅広くあります。国内であれば、オムロン、タニタの他にパナソニックやオーム電機などの製品、海外製ならHUAWEIやInBodyなども。昔はネットショッピングでしか買えなかったのですが、最近は家電量販店の店頭で見ることも増えてきたように思います。
全身の体脂肪を計測するだけですと、両足から計測するタイプで十分なように思いますが、筋トレなどで筋肉量を測定したい場合は、できれば両手両足で計測するタイプをおすすめします。
体組成計の数値は正確か?
体組成計を始めて利用した際、毎日計測していると、日々の数値の変化に驚くことになります。特に暴飲暴食しているわけでもないのに、昨日と比べ体脂肪率が数%も上下していることがあるのです。
これは体脂肪率だけでなく、体重や筋肉量も同様です。毎日計測していなければ気づかないことですが、日によって1kg前後ブレることは当たり前のようにあります。
減っていれば嬉しいですが、増えていたら気が滅入りますね・・
この理由は体内の水分量です。テレビのちょっと怪しいダイエット特集で騒がれるような「このダイエット法で一週間で3kg痩せた!」みたいなことが現実に無いとは言いませんが、その重量の増減理由は「水分」であることが多いです。一週間で脂肪が3kg減ると逆に健康面が心配になります。
余談になりますが…。
体脂肪1gを消費するには約9kcal必要です。体重が一週間で3kg減ることが事実だとして、仮にこれが全て体脂肪だったと仮定すると、運動やダイエットで 体脂肪3000g×9kcal/g=27,000kcal分消費したり食事制限したりしなければなりません。一般人の基礎代謝を少し多めにみて1日あたり1,800kcalだと考えたとしても、一週間(7日間)絶食しても消費できるのは12,600kcalですから、絶食した上に14,400kcal /7日=2,057kcalを日常生活や運動で消費しなければならないことになります。これはどう考えても非現実的です。
話を戻しますが、体の水分量は日々変化しています。筋トレにより筋肉内に蓄積されていたグリコーゲンが減少してもその重量の3倍の水分が一緒に減少しますし、食事状況や睡眠時間、朝・昼・晩の経過でも体内の水分量や分布状況(上半身・下半身の水分の比率)は変化します。体組成計が計算する元になる電気抵抗値は体内の水分量で大きく変動しますので、結果的に計測結果も日々大きく変化する…というわけです。
ですので、体組成計は「増減の傾向」を見るものと割り切ることが大切です。数日あるいは一週間単位で平均値をとってみて、その値の推移を見て体重や体脂肪の増減を知り、ダイエットや筋トレに役立てていく、という方法がもっとも妥当な使い方だと思います。
ちなみに、以下のグラフはあんじょうが減量している際に計測したものです。毎日可能な限り同じ時刻(朝一番)に計測したものですが、それでも日単位では大きくブレています。ただ、週や月単位で連続してみると、低下傾向が見える…と、こんな具合です。
ChocoZAPの入会キャンペーンでもらった体組成計は…
さて、ChocoZAPの体組成計のレビューをしたいと思います。これはあんじょうが1月の入会無料キャンペーンで入会した際に入会プレゼントとしていただいたものです。
こんな感じで、入会グッズ一式としていただきました。
ちゃんとロゴも入っていてChocoZAPのアプリとしか連動しないようになっています。アプリからワンタッチでBluetooth接続できるようになっており、面倒なことは一切ありません。
計測も問題なくできるのですが、この結果がどのような前提で算定されているかという情報はアプリ上には表示されませんし、説明書等にも記載がないようです。調べてみると以前配布されていた機種では生体インピーダンス法は採用されていなかったのですが、あんじょうが入手した機種(型番:CM3-HM)は生体インピーダンス法を採用した新バージョンのようです。
あんじょうが試した際には、乗ってから体重が表示されるのに2秒ほど、そこからスマホ連携すると4秒ほどでデータがスマホに転送されました。生体インピーダンス法で計測している場合は電流を流して計測するのにタニタですと30秒ほどかかりますので、ChocoZAPの体組成計がどのような仕組みで体脂肪率や筋肉量を算定しているのかはよくわかりませんでした。(ネット上の非公式情報では、体組成計CM3-HMは、生体インピーダンス方式でのデータ取得が上手くいかなかった場合は独自のアルゴリズムに切り替えてアプリ上表示するそうですが、あんじょう自身は真偽を確認できておりません。)
試しに、タニタの体組成計(型式:RD-800)と比較してみました。結果は以下の表です。
(同日同時刻に下着姿で計測。共通する測定項目のうち、測定単位が比較できる項目のみ抜粋)
タニタ(RD-800) | ChocoZAP(CM3-HM) | |
体重 | 58.35kg | 59.4kg |
体脂肪率 | 11.10% | 20.1% |
筋肉量・除脂肪体重 | 49.20kg(筋肉量) | 47.4kg (除脂肪体重) |
推定骨量 | 2.7kg | 3.0kg |
体年齢(ちなみに実年齢は50代後半) | 41歳 | 39歳 |
基礎代謝 | 1,393kcal | 1,247kcal |
体水分率 | 66.7% | 56.5% |
良い・悪いは置いておいたとして、結構差がでる結果となりました。
現在のあんじょうの体型はうっすら腹筋が見える程度には絞れており、マッチョとは言えないまでも、同世代の中では筋肉質なほうだと思います。世間的には「腹筋がうっすら見える=男性なら体脂肪率12%〜13%程度」と言われていますので、主観的な判断をすればタニタの方が実態に合っているようには思うところです。
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まとめ
ChocoZAPの体組成計の良し悪しについては何とも判断し難いものがありますが、タニタの上位機種と比べると色々と異なる点があることに気づきました。ただ、あくまでも筋トレやダイエットを習慣化するきっかけとしての「記録を取る」第一歩だと考えると、機能的にも十分ですし、何よりもキャンペーンで貰えるものなので、これで必要十分だという印象を受けました。
ただ、筋トレで筋肉量を増やしたい方向けという観点では、少し考慮が必要だと思いました。やはり計測点が足だけですと、「上半身だけ鍛えている」「下半身だけ筋肉がすごい(競輪選手のような)」というケースでは誤差が大きくなります。筋トレでボディメイクされる方は各メーカーの上位機種、特に4点測定ができるタイプのものを選ばれることをおすすめします。
いずれにしても、毎日の自分の状態を知ることはダイエットやボディメイクにはかかせません。ぜひ1台、自宅に体組成計をご用意いただくことをおすすめします。
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それでは本日はこのへんで失礼します。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
- 体組成計の数値はあくまでも推定値であり、メーカーによって大きく精度に差が出る。
- 体組成計は「増減の傾向」を見るものと割り切ることが大切。数日単位の平均値の推移を見て体重や体脂肪の増減を知る、という方法がもっとも妥当。
- 筋トレやダイエットを習慣化するきっかけと考えれば、ChocoZAPの体組成計の機能は必要十分。
- ただし、筋トレでボディメイクされる方(筋肉量増を目指される方)は各メーカーの上位機種、特に4点測定ができるタイプのものを選ばれることをおすすめ。
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