50代・60代のアラ還世代が無理なく自宅で始められる筋トレ種目4選(前編:選定の考え方)

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(タイトル画像)50代・60代が無理なく始められる筋トレ種目4選(前編)
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はじめに

 AROUND60 FITNESS(ロクマルフィット)をご覧いただきありがとうございます! 筋トレ歴10年のライターあんじょうです。この記事では50代・60代の筋トレ初心者の方が自宅で筋トレを始める場合に、どのような種目から取り組めば良いかについて書きたいと思います。

 結論を先に書けば、以下4つの種目をおすすめするのですが、少し長くなりますので前編・後編に分けて説明させていただきたいと思います。

腕立て伏せ(プッシュアップ)
背中スーパーマン(バックエクステンション)
脚(大腿)バックランジ(またはリバースランジ)
ふくらはぎ踵上げ(カーフレイズ)
50代・60代が無理なく始められる筋トレ種目4選

前編(この記事)では、これらの種目の取り組み方について説明する前に、なぜこれらの種目をおすすめするのかについて説明させていただきます。前編・後編を通して最後までお読みいただければ、各種目にどのような効果が期待できるのかを理解した上で、無理なく効果的に筋トレをしていただけると思います。

50代・60代が筋トレ種目選択の際に気をつけるべきこと

 50代・60代が筋トレを行う場合に一番気をつけなければならないことは「怪我をしないこと」なのですが、その他にも種目選択の際にいくつか留意するべきことがあります。順にご説明します。

留意点1.全身をバランス良く鍛えること

筋トレを行う目的にもよりますが、どのような目的であっても共通してお勧めしたいのが「全身をバランス良く鍛えること」です。

筋トレを始めようと考えている方から以下のようなセリフを聞くことがしばしばあります。

「たるんだお腹を凹ませたいので、毎日腹筋運動(だけ)しようか・・」

「二の腕のたるみが気になってきたので、ダンベルで腕の運動を・・」

「若々しい逆三角形の体型に戻りたいので胸や肩の筋トレを中心に・・」

「太ももが太くなるのは嫌なので、脚の運動はやめておこうかな・・」

 筋トレを始められる方の中には、このように考えて、上半身の一部分のみを鍛えてる方も多いのではないかと思うのですが、このような「部分的に鍛える」方法では筋トレの効果はあまり良くありません

人間の筋肉は、体の各部位におおよそ、以下のような比率でついています。

  • 上半身(胸・背中・腹)・・約25%
  • 上半身(肩・腕)・・約25%
  • 下半身(臀部、脚部)・・約55%

半分以上が下半身なのですね。

当然、個人差はあるのですが・・。心臓や胃腸などの内臓を覆うように筋肉がついている上半身と、ほぼ筋肉と骨だけの下半身を比較すると下半身のほうが筋肉が多いことは想像しやすいですよね。

筋トレを行うと、筋肉や骨の新陳代謝を促したり、脂肪の分解を促進する働きがある「成長ホルモン」の分泌が促されます。多くの筋肉に刺激を与えたほうが成長ホルモンの分泌もより促されます。

これらのことを踏まえると、全身、特に下半身の筋トレ種目をしっかり行うことが大切だということがご理解いただけるかと思います。   

留意点2.「多関節種目(=コンパウンド種目)」を選ぶこと

 例えば、「腕立て伏せ」は主に胸の「大胸筋」を鍛える種目なのですが、同時に肩の「三角筋前部」や腕の「上腕三頭筋」も使います。スクワットやレッグランジも主は太ももの「大腿四頭筋」とお尻の「大臀筋」を使いますが、体のバランスをとるために腹筋群・脊柱起立筋群・下腿筋群なども同時に使います。このように複数の筋肉を同時に使う種目は、筋トレを始めたばかりの体をトレーニング動作に慣らしていくには非常に有効ですし、大きな筋肉から小さな筋肉までまとめて鍛えることになりますので、結果的に効率的に少ない種目で全身を鍛えることが期待できます

コンパウンド種目とアイソレート種目の違いを説明した図

留意点3.長時間、ダラダラ続けないこと

 筋トレ自体が楽しくて、時間にも余裕があって・・という方でもなければ、意味なくダラダラと長時間筋トレを行うことはないと思うのですが、一生懸命になるあまり長時間筋トレに費やしてしまう方はいらっしゃるかもしれません。

 「筋トレにどの程度の時間をかけるのが適切か」については筋トレを専門的にされている方の間でも色々な意見があるのですが、筋トレに慣れていない状態で長時間続けると、集中力が途切れフォームを崩して怪我につながるというリスクがあります。また、翌日以降に疲労が蓄積していき筋トレ自体がおっくうになってしまいかねません。

 筋トレと長く付き合っていくためにも、少なくとも筋トレを始めたばかりの方については体が筋トレの負荷に慣れるまでは、「短く・効率的に・集中して」行うことが大切だと思います。

留意点4.最初のうちは限界ギリギリまで追い込まないこと

  ネット界隈では少し前(2023年)に「筋肉は限界ギリギリまで追いこまないと成長しない」派と「限界ギリギリまで追い込まないほうが、筋肉は成長する」派に分かれて論争(?)がありましたが、初心者のうちはあまり難しく考える必要はないと思います。

あんじょう個人は「筋肉は限界ギリギリまで追い込むことで成長する」派ですが・・・

生物・生理学的な理論は横に置いたとして、普通に考えて筋トレに慣れていないうちから体力の限界ギリギリまでやってしまうと翌日以降の筋肉痛がひどく、次のトレーニングに支障をきたします

ひどい場合は一週間くらい筋肉痛が続くこともありますよね。

せっかく始めたのに、次の日からトレーニングが嫌になってしまっては元も子もありません。最初の2週間〜1ヶ月くらい(=筋トレを行う日が10回くらい)までは、自分が限界と感じる8割程度のところで抑えておき、筋トレを習慣化することに重点を置いていただいたほうが良いと思います。

留意点5.年齢的に弱ると困る部位に着目すること

  最近「サルコペニア」や「ロコモーティブシンドローム(ロコモ)」という言葉を良く聞くようになってきました。加齢による筋肉量の減少や筋力の低下、それに伴う障害を指す言葉ですが、50代に入る頃から無自覚のうちに症状が進み、自覚する頃には症状が大きく進んでいる・・というものです。

↓↓↓↓参考:公益財団法人 長寿科学振興財団 「健康長寿ネット」抜粋↓↓↓↓

昔から「老化は足から」と良く言いましたが、足が弱ると生活そのものに支障が出てきます。筋トレを行う目的は人それぞれとはいえ、アラ還ともなれば、老後に備えた体力づくりは欠かせません。上半身の筋トレももちろん結構なのですが、一方で「まずは上半身より下半身を重視」という考え方も覚えておいていただきたいと思います。

「気を付けるべきこと」に留意した場合、どのような種目がおすすめか

ここまで説明した内容を踏まえて、50代・60代の筋トレ初心者が最初に選ぶべき種目を選定するとおおよそ下図のようになります。

このような考え方で冒頭でご紹介した4種目を選ばせていただきました。

おわりに

 いかがでしたでしょうか。「前編」となる今回は、種目の選定にあたりどのようなことに留意すべきかを中心に説明させていただきました。「後編」では具体的な種目の説明に入っていきますので合わせてお読みください。それでは、本日はこの辺で失礼します。ここまでお読みいただきありがとうございました。

  

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