フィットネスジムで災害対策を考えさせられた話

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フィットネスジムで災害対策を考えさせられた話

 AROUND60 FITNESS(ロクマルフィット)をご覧いただきありがとうございます! 筋トレ歴10年の副業ライターあんじょうです。本日は雑談回です。

目次

フィットネスジムで火災警報装置が作動

 先日、あんじょうが利用しているフィットネスジムで火災警報装置が作動しました。

 当時、ジムではスタジオプログラムはなく、利用者はマシンエリア・フリーウェイトエリア・カーディオエリア(バイク・トレッドミル)に合計20名程度だったと記憶しています。

 警報が鳴った時、あんじょうはフリーウェイトエリアでダンベルプレスのインターバル中だったのですが、周囲を見渡すと警報に構わず筋トレで追い込んでいる人が複数名いらっしゃいました。

確かに、1セット最後までやり終えたとしても、十数秒程度の違いにしかならないのですが…。

 警報が鳴り終えた後、一般的にはテナントビルに設けられた防災センター(←警備員さんが常駐されている事務所)から状況説明の放送があるものだと思いますが、最初は機械音声のみで、しかも火災発生場所はジムのあるフロアだとの放送

 このあたりで、少し焦ったほうが良いのか?と思いましたが周囲の方は皆さんトレーニングを続けています。

 付近に煙や火の手など不審な状態は見当たらず、そもそも厨房設備等のないフロアだったので、あんじょう自身、多分誤報だろうと思いつつも避難行動をとるべきか逡巡してしまいました。

店舗側の対応にはさほど問題なしだが…

 店舗責任者のトレーナーさんは、テナントビル側と連絡をとっているようでしたが、火災発生場所を特定できず、フロア内を何度もチェックされている様子。チェックの合間に現在確認中である旨とシャワー等の利用は控えるよう(=逃げ遅れるからという意図だと思います)口頭アナウンスがありました。

 アナウンスのタイミングは警報が鳴ってから相当時間が経ってからでした。全般的に店舗側の対応としてはそれほど問題があるようには感じなかったものの、初期アナウンスはもう少し早くてもよかったかもしれません。

 また、細かいことを言えば、店舗側が状況確認を行っている間に、ジム利用者には非常口・避難経路の確認をしておいてもらうとか、色々とアナウンスしてもらった方が良いこともあったかと思いますが、必要最低限の対応はされていたように思えます。

 館内調査などを済ませた結果、最終的には「機械の誤動作」という結論に至ったのですが、ジムスタッフの皆さん、避難訓練以外で火災報知器に対応することは、ほぼ無いでしょうから、焦られたのではないかと思います。

 それより、気になったのは利用者の初期対応です。

気になったのはジム利用者側の対応

 「気になった」といっても、誰かがマナー違反したとか、パニックになった等ではありませんでした。皆さん、落ち着いて行動されていました。

 問題は「落ち着きすぎ」だったのではないか、ということです。

 警報がなっている最中も、なった後も、ジム利用者の多くはトレーニングを続けていました。あんじょう自身も、筋トレは中断していたものの、いわゆる「退避行動」はとらず、ジム内で店舗側の説明を待っていました。

 被災時に避難する際は「荷物を持たない」のが基本ですが、待っている間にロッカーに行き着替えるくらい十分できる時間はありました。

 しかし、皆さん、トレーニングを続けている。トレーニングに対する熱意と集中力はすごいのですが、もしかすると「非常時」かもしれないのに。

 命が追い込まれているかもしれない状況で、筋肉を追い込む必要あるのか?・・とは思うのですよね。

 大袈裟と言われるかもしれませんが、この時、あんじょう災害時の「3つのバイアス」を思い出しました

気をつけたい3つの「バイアス

 災害時には、パニックになって被害にあうよりも、逃げ遅れて被害にあうケースが多いとか。そこで指摘されるのが、以下の3つの「バイアス」です。

  • 正常性バイアス
  • 集団同調整バイアス
  • 楽観主義バイアス

バイアス(Bias)は「偏り」を表す英語で、日本語でもカタカナ表記で「偏見」「偏った見方」という意味で使われることが多いように思います。

上記の3つのバイアスを簡単に説明しますと、以下のようなものです。(いずれも、インターネット上の記事からの引用・要約)

正常性バイアス

 自然災害や火事・事故など自分にとって何らかの被害が想定される状況になっても、それを正常な日常生活の延長線上の出来事として理解してしまい、都合の悪い情報を無視したり過小評価してしまうこと。

 「警報がなったが、おそらく誤報だろう」「煙も見えないし、まだ大丈夫だろう」

集団同調整バイアス

 自分の所属する集団において他人と行動や意見を合わせてしまう心理状態。

 「皆がまだ逃げていないから大丈夫だろう」「皆、落ち着いているのに、一人だけ騒ぐのは気まずい」

楽観主義バイアス

 明確な根拠が無いにも関わらず、自分と同様の属性(性別、年代、居住地、職業など)を持った他人よりも、災害や事故・病気などの不幸な出来事に自分が見舞われる可能性が低いと考えてしまう心理です。

「自分だけは大丈夫」「自分の周囲は安全」

反省とまとめ

 当時、ジム内でトレーニングしていた他の方がどうだったかまでは言及できませんが、今回、あんじょう自身のことを振り返ってみると、この「バイアス」、3つともありました。

「警報が鳴ったが、このフロアには火が出る可能性のある場所はないし、多分誤作動だろう。」…正常性バイアス

電気系統のショートなど火の気がなくとも火災は発生します。

「皆さん、トレーニングを続けているし、自分だけ更衣室で着替えるのもなあ。」…集団同調整バイアス

他人はこの際関係なかったですね。

「まあ、非常口の場所は知っているし、開けたらすぐ屋外に抜けられるし。」…楽観主義バイアス

行ってみないと、何がどうなっているかはわからないはず。

 各地で地震や風水害が多発する昨今ですので、気づいたときに反省して行動を改めたいものだと、感じました。どれだけ体を鍛えても、災害には負けますので。皆さんもお気をつけください。

 本日は、フィットネスと直接関係のない雑談回だったのですが、ここまでお読みいただいた皆さん、お付き合いいただき、どうもありがとうございました。

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