50代・60代の「アラ還」世代がプロテインを飲むのは危険なのか?

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(タイトル画像)50代・60代がプロテインを飲むと内臓に良くないの?
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はじめに

 AROUND60 FITNESS(ロクマルフィット)をご覧いただきありがとうございます! 筋トレ歴10年のライターあんじょうです。この記事では筋トレにはかかせない「プロテイン」について考えてみたいと思います。

 最近ではちょっとしたドラッグストアであればプロテインが置いてある時代になりましたが、値段も種類も多種多様でどれを選べば良いかわからなくなりますよね。また、たまに「プロテインは飲みすぎると肝臓や腎臓に良くない」という話も聞きますが、実際のところはどうなのでしょうか

 実際に自分で摂取している感想も忖度なしに書かせていただきますので、お付き合いください。

そもそも、プロテインとは何か

プロテイン=PROTAIN ・・・そのまま英語を日本語訳すると「タンパク質」ですが、筋トレ界隈で「プロテイン」といえば牛乳や大豆から抽出されたタンパク質を主成分とする所謂栄養補助食品(サプリメント)の一種のことを指します。現在様々な種類・味のものが多数のメーカーから販売されており、大きく分類して、以下の四種類が出回っています。

ホエイプロテイン

ホエイプロテインは、牛乳に含まれる乳清を抽出したものです。冷蔵庫でヨーグルトを数日置いておくと上澄のような透明な液体が溜まることがありますが、あれが乳清(ホエイ)です。ホエイプロテインは後述するカゼインプロテインやソイプロテインより体内への吸収が速く、トレーニング前後で素早く体内にタンパク質(アミノ酸)を吸収したい場合に有効です。

カゼインプロテイン

 カゼインプロテインは、牛乳に含まれるタンパク質の一種であるカゼインタンパク質を抽出したプロテインです。カゼインは生乳を構成するタンパク質の約80%を占めています。

 体内への吸収速度がゆっくりであり吸収されるのにホエイプロテインの3〜4倍の時間がかかります。これは言葉を変えると長時間にわたってタンパク質を体内に供給し続けることができる(=血中のアミノ酸濃度を長時間維持できる)、ということであり、就寝時など長時間食事を取らない時間帯でも筋肉の分解抑制に効果があります。

 ただ、牛乳を飲んでお腹が緩くなる原因の物質でもありますので、牛乳が苦手な体質の方にとっては避けた方が良いタイプのプロテインです。

ソイプロテイン

 ソイプロテインは、大豆を原料とした植物性のプロテインです。カゼインプロテインと同様、体内への吸収はホエイに比べると緩やかであり腹持ちが良いため空腹を紛らわせるという意味でダイエット目的の方に好まれているように思います。また、大豆イソフラボン(=美肌効果など美容に良いとされる)が多く含まれることから女性向け商品に多く使われている印象があります。

ミルクプロテイン

 昔はこういう分類はあまり見なかったのですが、最近(SAVASなどで)この表記を見かけるようになりました。もともと牛乳のタンパク質はホエイが2割、カゼインが8割含まれており、それを分離して製造したものがホエイプロテインだったりカゼインプロテインだったりするのですが、分離する前の状態と思えば良いと思います。体内への吸収という観点ではほぼカゼインプロテインと同等と考えて良いででしょう。コンビニ等で取り扱っているので手軽に入手できるのが一番のメリットだと思います。

筋トレするならプロテインは飲むべきなのか?

トレーニーはなぜプロテインを飲むのか

 ここでは、「筋トレをしている人は、なぜ皆プロテインを飲んでいるのか」についてお話ししたいと思います。

 筋トレを行うと体内では筋肉の分解と合成が促進されます。筋トレを行なった後の体内に筋肉を作る材料となるタンパク質が十分にある場合は筋肉は修復・成長しますが、タンパク質が十分でないと修復が遅れてしまったり、ひどい場合は筋肉を減らしてしまうことにもなります。逆に言えば「筋肉をつけたいなら、体が必要とするタイミングで体内に十分なタンパク質を吸収しておく必要がある」ということになります。
 
 食事だけで必要な量のタンパク質が摂れるのであればプロテインを飲む必要はないのですが、通常、肉や乳製品などのタンパク質を多く含む食品には脂質も一定量含まれることが多いため、筋トレした身体に必要なタンパク質を食事だけで摂ろうとすると、脂質も摂り過ぎてカロリーオーバーになってしまう場合があるのです。また必要となる食事量も多くなるため食の細い人だとそもそも食事として摂取しきれない、ということになる場合もあります。このため、脂質の摂取を抑えつつなおかつ消化器に負担を与えずタンパク質を摂る手段としてプロテインを飲むことは有効なのです。

どの程度の量を飲めば良いのか?

通常、成人に必要とされる1日あたりのタンパク質摂取量は、参考文献によって幅があるのですが、一般成人(=ハードな運動をしない前提)で体重1kgあたり0.8〜1g程度、運動をされる方で体重1kgあたり1g〜2gと言われています。ただ、人が1食で吸収できるタンパク質の量にも限界があり、一説には体重1kgあたり0.25〜0.3g /食が限界とされていますので、3食あるいは間食も入れて4〜6食に按分して摂取する必要がでてきます。

残念ながら50代・60代は消化吸収力も若い頃よりは低下しているので、若い方と同じような食事をすると少々体の負担が大きいと思われます。次項ではこの「体の負担」について説明して参ります。

さすがに、朝からステーキは食べられませんし、晩でも食べすぎると翌日まで胃もたれを起こしますしね。

プロテインを飲む際に50代・60代が気を付けるべきことは?

タンパク質の摂取は内臓に悪い?

 インターネットの情報を検索すると、たまに「プロテインの大量摂取は腎臓に悪い」という記事を見つける場合があります。骨子としては「プロテインを過剰に摂取すると余剰したタンパク質(=分解されてアミノ酸になる)を濾過するために腎臓を酷使し、腎機能障害を起こす」という内容です。

 記事の著者を確認するとお医者様だったりするので記事の内容に間違いはないと思うのですが、ここで留意したいのは「過剰摂取」という言葉です。

 バランスの良い食事を心がけている方は3度の食事だけで十分なタンパク質を摂取でき、なおかつ余分な脂質や糖質を摂らずに済むのでしょうが、多忙な現代人の中にはそれが難しい方も多数いると思うのです。つまり記事で指摘しているのは「過剰に摂取した場合」のことであり「不足しているものを補うのにプロテインを摂取する」「栄養バランスの悪さを補正するためにプロテインを摂取する」ことには何の問題もない、ということです。

また、何が「過剰」にあたるかは個人差が大きいように思います。プロテインは牛乳から作られたタンパク質を豊富に含む「食品」であり薬品ではありません。脂ものを食べたときにお腹を下したり胃もたれする人もいれば、脂ものをいくらでも食べられる人がいるのと同じく、個人にとって何gが過剰かというのは結構幅があるように感じます。ですので、できれば他の食事も合わせて栄養バランス・摂取カロリーについては「あすけん」などのアプリで管理しつつ、自分の体の変化・不調をよく観察して「自分なりの適正なタンパク質摂取量」を見つけてもらうのが一番だと思います。

栄養バランス・摂取カロリーを管理するのに最適なアプリ「あすけん」について機能概要や実際に使ってみて感じたメリット・デメリットを記事にしていますので、よろしければそちらもご覧ください。

↓↓↓こちらもお読みください!↓↓↓

手っ取り早く「過剰摂取」かどうかを判断する方法は?

ここで「自分の体の変化」に一番早く気づけるものをご紹介します。

それは「おなら」です。

 タンパク質を過剰に摂取すると消化不良を起こしタンパク質が腸内に滞留する時間が伸びてしまいガスの発生を招きます。「いつもより、おなら(ガス)が多いな」と感じたら一食あたりのタンパク質摂取が多過ぎて消化しきれていないのかもしれません。
 もし1日のタンパク質摂取量が足りていないにも関わらず「おなら」が増えるようであれば、食事1回あたりの摂取量が過剰なのかもしれません。食事回数を増やし、1食あたりのタンパク質摂取量を減らすことで、「1日あたりのタンパク質摂取量を維持しつつ、1回あたりのタンパク質摂取量を減らす」よう試してみていただければと思います。

粉のプロテインですと水に溶かしてシェイクして…と飲むまでに結構な手間がかかりますので、回数を増やす場合はSAVASのパック飲料などコンビニで売っているような製品を他のプロテインと上手に組み合わせて

  • 朝食   パン、ホエイプロテイン(粉末)
  • 午前中  SAVASのプロテイン飲料を間食代わりに
  • 昼食   きつねうどん定食
  • 午後   ウィダーのプロテインバーを間食代わりに
  • 夕食   ご飯、鮭の塩焼き、味噌汁
  • 夜食   カゼインプロテイン(粉末)

のように、食事とプロテインを上手く組み合わせて摂っていただければと思います。

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まとめ

 いかがでしたでしょうか。50代・60代の場合、消化吸収力が低下しているので、若い方と同じようにプロテインは飲まないほうが良いものの、必要なタンパク質量を摂取するためには要領よく使ったほうが良いということがご理解いただけたでしょうか。筋トレの効果を最大化するためにも、日頃の自分自身の食事の内容を把握し、食事だけでは不足するタンパク質を補うために上手にプロテインなどでタンパク質補給したいですね。

それでは、本日はこの辺で失礼します。本日もお付き合いいただき、ありがとうございました。

  • プロテインにはホエイ・カゼイ・ソイなどがある。ホエイが主流。
  • 若い人と同じように大量摂取すると内臓に負担がかかる可能性。逆に1日あたりの必要量が摂れていない可能性もあるので、1日あたりのタンパク質摂取量を把握しよう。
  • 一食あたりのタンパク質摂取量が多すぎるなら、食事の回数を工夫しよう。
  • 飲み過ぎサイン(おなら、便)には気をつけよう。
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