はじめに
AROUND60 FITNESS(ロクマルフィット)をご覧いただきありがとうございます! 筋トレ歴10年の副業ライターあんじょうです。この記事では総合フィットネスクラブにはアメニティ設備として設置されていることの多い「サウナ」について書いてみたいと思います。
ここ数年、世間ではサウナが流行しているようです。サ活(サウナ活動)や、サウナー(サウナ愛好家の方)という言葉を耳にすることも増えました。当サイトをご覧になられている方の中にもサウナ好きの方は多いかもしれません。
サウナは高血圧や心疾患、その他身体に不調を抱えがちな50代・60代のアラ還世代には気を付けるべきこともたくさんあるのですが、上手に付き合えば、筋トレ・ダイエットとの相乗効果も期待できます。記事をお読みいただき安全で効果的なサウナライフの参考にしていただければと思います。
そもそも、サウナの効果とは?
実を申しますと、あんじょうはサウナが大好きです。ですので個人的には
筋トレ後のサウナは気持ち良い。「効果」なんて、それで十分!
・・ではあるのですが、それでは記事が終わってしまうので、改めてサウナの効果をいくつか挙げてみましょう。
こんなにあるサウナの効果
血行が良くなることによる健康増進効果
サウナの温熱により血管が拡張し血行が促進されます。温泉・風呂等でも血行は良くなるのですが水圧による血管の収縮で効果が相殺されてしまうこともあり、血行促進の効果はサウナのほうが高いといえるでしょう。
血行が良くなると冷え性の改善や筋肉疲労の軽減、体内に溜まった老廃物の排出(デトックス)といった効果につながります。また無理のない範囲で習慣的にサウナに入ると高血圧予防にも効果があるとされています。
発汗が促されることによるデトックス効果
サウナの温熱により体温が上昇すると発汗します。個人差はありますがサウナに入って5分程度すると汗が次々と流れ出る状態になります。これによる皮膚の清浄効果や新陳代謝の向上が期待できます。
自律神経が整うことによる爽快感・リラックス効果
ランニングで言う「ランナーズハイ」と同様、サウナに入ることで血行が良くなったり発汗が促されることと併せて、脳内ホルモン(βエンドルフィン)が分泌され、爽快感を感じるとともにリラックス効果を得ることができます。
免疫力の向上効果
習慣的にサウナに入ることで新陳代謝が促され、免疫力も高まるとされています。
痛みの緩和効果
体が温まることによる痛みの緩和が期待されます。慢性の腰痛や関節痛などには効果的でしょう。
筋トレとサウナを組み合わせた場合の効果は?
あんじょうは「筋トレ後」にサウナに入るのが日課ですが、どうもネット記事を調べているとサウナに入るタイミングには「筋トレ前」派と「筋トレ後」派の2派あるようです。また、筋トレとサウナの組み合わせについても、「筋トレ後(あるいは筋トレ前)に入ると筋肥大効果がある」説と「筋トレ後にサウナに入ると筋肥大効果を打ち消す」という説があり、これに加えて「サウナはダイエットに効果的」という話まであるので、「いったい、何が本当なの?」という状態です。ここで、その一部をご紹介してみましょう。
「サウナに入ると筋肥大に効果がある」説
筋トレ前にサウナに入り体温が上昇すると筋肉が活性化し運動パフォーマンスが向上する。結果して高いレベルのトレーニングができるため、筋肥大にも効果がある、という主張です。
また、別の記事では、サウナに入ると高温にさらされた体内にヒートショックプロテインが増えるため筋肥大に効果がある、という主張も見かけました。
「サウナに入ると筋肥大効果を打ち消す」説
前述の説とは逆です。筋トレ後には筋肉内に乳酸などの疲労物質が蓄積されるのですが、実はこれが筋肉の発達を促しているのだ、という説があります。
そのためサウナ等で不必要に血行が促進されてしまうと、筋肥大を促す物質が体外に排出されてしまうので、サウナは筋肥大効果を打ち消す、という主張が出てきているようです。。
「サウナに入ると痩身効果がある」説
某ボクシングアニメで主人公が計量にパスするためにサウナに入って体重を落とす・・というシーンがありましたが、あれは水分を抜くためなので除外するとして、それ以外に「サウナに入ると新陳代謝が促進されるのでカロリー消費が進む」、「サウナに入るとヒートショックプロテインが増えるので脂肪燃焼効果がある」という説があります。
何が正しいのか
他のブロガーさんが書かれていることの真偽について、ここで正否を述べるのは控えつつ、あんじょう自身の考えを書かせていただきます。
こういった説を読み解く場合、大事なのは「どの程度」のプラス効果(もしくはマイナス効果)があるかという観点です。筋トレによる筋肥大やダイエットによる脂肪燃焼は言わば体内で起こっている「化学反応」でして、その反応過程にはサウナだけが影響しているわけではありません。
例えば筋肥大に影響する行為としてネット上で紹介されているものを思い返すと、すぐに10件以上は挙げられます。
一例を挙げると「筋トレ後30分以内にプロテインを飲むと効果的」、「ハードな筋トレをするとトレーニング中に筋肉が分解されるのでそれを抑えるために糖質摂取が大事」、「筋トレ後に長時間有酸素運動をすると筋肉が分解されてしまう」「夜寝る前にプロテインを摂ったほうが筋肥大には良い」「寝る前に食事をすると太る」・・といった内容です。
サウナの影響は、これらの行為との組み合わせの結果、体の変化という形で目に見える形になるのです。ですので、どの説も間違いではないのかもしれませんが「あまり気にするほどではない」というのが、正直なところではないかと思うのです。
例えば、「サウナに筋肥大効果がある」ことが事実だとして、その効果の程度が非常に大きいのであれば世の中のサウナーさんは皆さんマッチョになっているはずです。そう考えると、どの説の効果も単発で目を見張る効果があるというわけではなさそうです。
自分はどう考えているのか
あんじょうはサウナが好きですし、筋トレ後にはサウナに入ってプロテインを飲むのが日課です。ただ、これは直接的な筋肥大効果を狙っているのではなく、純粋に「爽快で気持ちが良いから」というのが理由です。
とは言え、筋肉に悪い影響があることをしているつもりもありません。以下、あんじょう自身が筋トレとサウナの関係をどう考えているかをご紹介します。
筋トレ前のサウナは避けたほうが良い
通常、筋トレ前後でサウナに入る状況といえば総合フィットネスジムにトレーニングに行った際にサウナに入るケースでしょう。これらのサウナは通常「高温サウナ」で、入ることで体温上昇に加え血圧上昇・心拍数上昇が促されます。一方、強度の高い筋トレを行うことでも血圧や心拍数は上昇します。
註:あんじょう自身は普段、フリーウェイトトレーニングを最大反復回数7〜10回程度の強度で行なっています。
サウナで血圧を上昇させた上に筋トレでも血圧を上昇させるというシチュエーションはアラ還に限らず全年齢層においてあまり好ましく無いのではないか、と思うのです。「低温サウナなら良いのではないか」というご意見もあるかもしれませんが、サウナでウォームアップをするくらいなら、筋トレ前に動的ストレッチや筋膜リリースを行なったほうが直接的で時間効率も良いように思います。
筋トレ直後のサウナも避けたほうが良い(血圧・心拍数が落ち着いてから入る)
前述のとおり、筋トレ直後は血圧・心拍数ともに高い状態にあると思います。そこでサウナに入ってしまうと、さらに血圧上昇・心拍数上昇を促すことになります。これが身体にとって負担になることは言うまでもないことでしょう。
また、筋肉に強い炎症が残っている状態でサウナに入ると炎症を悪化させる可能性があります。そのため、あんじょう自身は筋トレ後、ストレッチや筋膜リリースを行い、筋肉や関節に過度な負担(炎症等)を起こしていないかを確認したあと、水分を摂取して十分にクールダウンしてからサウナに入るようにしています。
サウナの期待効果は「血行促進による翌日以降の疲労軽減」
前述しましたが、サウナの一番の効果は「血行促進」作用です。一説には「筋肥大効果を相殺してしまう」可能性もありますが、個人の感想としてサウナにより翌日以降の筋肉疲労が軽減されている実感がありますし、そのおかげで高頻度(1日置き)で筋トレができていると考えています。
ちなみに、筋トレには「週に1回1部位(胸・背中・大腿・・など)を集中して鍛える」分割法というトレーニング方法があるのですが、50代・60代になると1回の筋トレで長時間・多セットで筋肉を追い込むと怪我のリスクが高くなります。このため、あんじょうは筋トレ1回あたりのトレーニング量(一般に「ボリューム」といいます)を少なくする代わりに一部位あたり週3回トレーニングしています。
このように高頻度で筋トレされる方については、疲労軽減の面でサウナは筋トレの強い味方になってくれると思います。
残念ながら、サウナでは痩せない
サウナに入ると体内の水分が抜けますので一時的に体重は減少しますが、飲料を飲んだり食事をするとすぐに戻ってしまいます。サウナに入ることによるカロリー消費量は20〜30kcal程度と言われています。また入浴により入浴後も含めて「新陳代謝が促進される」としてもそれによる消費カロリーはごくわずかです。これらは、サウナ後にスポーツドリンクなどを飲んでしまえばすぐに帳消しになる程度のカロリー消費だと思いますので、残念ながら直接的な痩身効果はないと考えたほうが良いでしょう。
50代・60代のアラ還トレーニーが気を付けるべきこと
筋トレ後のサウナは、年齢を重ねたトレーニーにとっても有益な手段ですが、年齢なりの配慮も必要になります。以下に、50代・60代のトレーニーがサウナ利用時に気を付けるべきことを述べます。
長時間の入浴は控える
筋トレ後に限った話ではありませんが、過度な高温環境下での長時間の入浴は身体に負担がかかります。一般にサウナ入浴時間は5〜10分程度(長い人で15~20分程度)が多いと思うのですが、時間に縛られず、脈拍の上昇度合いや発汗状況を見極めつつ、効果が現れる最低限の時間で切り上げるのが良いと思います。
サウナ後の水分補給はしっかりと(脱水症状の予防)
サウナによって大量の汗をかくことで水分やミネラルが失われます。特に高齢になるほど脱水症状になりやすいため、入浴後は十分な水分・ミネラルの補給が必要です。
心臓や血圧に問題のある方は事前に医師に相談しましょう
サウナの高温環境は心臓や血圧に影響を与える可能性があります。特に心臓疾患や高血圧などの持病がある場合は、事前に医師に相談し、適切な利用方法を確認することが重要です。医師の許可を得た上で、安全かつ効果的なサウナ入浴を心がけましょう。
筋トレで筋肉や関節を痛めた場合はサウナに入らないこと
筋肉に強い炎症が残っている場合は炎症を悪化させますので温めるのは避けましょう。
さいごに
以上、今回は筋トレにおけるサウナの効用について説明させていただきました。何度も書いて恐縮ですが「筋トレ後のサウナ・プロテインは最高」です。筋トレ効果への影響有無とう話もあるのでしょうが、それ以前に「ジムでトレーニングする楽しみ」の一部としての「サウナ爽快さ・気持ちよさ」も大切ではないかと思います。それでは、今回はこのへんで失礼します。お読みいただきありがとうございました。