はじめに
AROUND60 FITNESS(ロクマルフィット)をご覧いただきありがとうございます! 筋トレ歴10年の副業ライターあんじょうです。この記事では最近よく耳にする「筋膜リリース」について解説したいと思います。お読みいただければ「なぜ大事なのか」や「ストレッチとの違い・使い分け」についてご理解いただけると思います。本日もお付き合いください。
そもそも筋膜とは何か?
まず、筋膜リリースの「筋膜」とは何か、から説明します。筋膜は筋肉を包んでいる薄い膜で、身体全体の筋肉を覆っています。鶏肉などを調理する際に薄い膜(鶏皮とは違います)が肉に付いているのを見たことがある方もいらっしゃるでしょう。あれが筋膜です。
筋膜は浅筋膜(せんきんまく)、深筋膜(しんきんまく)、筋外膜(きんがいまく)、筋周膜(きんしゅうまく)、筋内膜(きんないまく)と連続して層になっており、筋膜に包まれた筋組織はお互いに滑りあうように動きます。
本来、筋膜には「筋肉の保護」や「筋収縮時を円滑にする」「血管・神経・リンパ管を支える」といった機能があるのですが、「同じ姿勢を長時間続ける」「バランスの悪い動作を長時間繰り返す」といったことがあると、筋膜によじれが生じたり、筋膜自体の円滑性が損なわれて筋膜の滑りが悪くなります。また、筋膜を通っている血管・神経・リンパ管などの通過部分が圧迫されて血行やリンパの流れが悪くなるといったことが生じます
筋膜リリースの効果
筋肉は筋膜で覆われていますので、筋膜の動きの悪さは筋肉の動きの悪さに繋がります。他の方のブログを拝見していると「魚肉ソーセージ」の外側のフィルムが筋膜、中のソーセージが筋肉だと例えていらっしゃる方や、クッションの中身が筋肉、クッションカバーが筋膜と例えていらっしゃるYouTuberの方もいらっしゃいました。この例えは秀逸だと思います。
中身が柔らかくても、外側が伸縮性のない素材であれば、ソーセージもクッションも自由に曲げたり伸ばしたりができなくなります。
身体には沢山の筋肉が幾層にも重なりあっていますので、その間の筋膜の動きや滑りが悪くなると身体全体の動きや姿勢が悪くなります。放置しておくと身体の痛みや筋力の低下、柔軟性の低下から運動パフォーマンスの低下、日常生活活動の低下につながっていきますので、改善のために筋膜を健全な状態に戻してやる必要があります。
この筋膜の「動きの悪さ」を解消して、正しい筋と筋膜の伸長性と筋肉の動きの回復を促すのが「筋膜リリース」です。
筋肉を圧迫したりマッサージすることで筋膜の円滑性が復活し、姿勢が正しい位置に補正され、肩こり・腰痛・むくみなどの改善が期待されます。
ストレッチやマッサージとの違い
筋膜リリースと似たような効果を期待して行うものに「ストレッチ」や「マッサージ」があります。これらとの違いはなんでしょうか。
ネットの記事や書籍などを読むと色々と違いを解説してくれています。例えば、
- ストレッチは筋肉や腱を伸ばすことで、筋肉の柔軟性を高める
- マッサージは筋肉をほぐし、柔らかくする
- 筋膜リリースは筋膜の円滑性を正常にすることで、身体のゆがみ・痛みを解消したり、運動パフォーマンスの低下を防ぐ
といった感じです。
身体へのアプローチは違うのですが、大きく分類すると「伸ばす=ストレッチ」「揉む・圧迫する・擦る=マッサージ・筋膜リリース」と分類できそうです。
また、効果についても「ケガ防止→ストレッチ」「痛みの除去、運動パフォーマンスの向上→マッサージ・筋膜リリース」という感じでわけられそうです。
そう考えると、ストレッチと筋膜リリースは別ものですが、マッサージと筋膜リリースは、医師や整体師さんなど施術される方は別として、自分でセルフケアをする立場としては、あまり厳密に意識する必要はないのかもしれません。
ストレッチを行うことで腱や筋繊維が温められたり伸ばされたりしてケガ予防につながりますので、これはこれで大切です。
一方、筋膜リリースも筋トレ前に行うことで体の歪みを是正し、動作がしやすくなるという意味で筋トレのパフォーマンスアップには役立つので、時間があれば筋膜リリースとストレッチ、両方やるのがおすすめです。
筋膜リリースの方法
筋膜は部分的に滑りが悪くなっている箇所ができるので、動きの悪いポイントを意識して行うことが効率が良いとされています。ただ、あんじょう自身の経験としては、一箇所の悪さが波及して体全体に広がっていることも多々あるので、時間があれば全身の要所(腰・足の付け根・上背部・胸の上側など)を広く行うことがお勧めです。
例えば、肩や背中の動きが悪い場合、実は体の前部や前腕の筋膜をリリースした方が良い場合もありました。
腰の歪みが背骨の歪みにつながり、肩のゆがみに・・といった話をよく聞くかと思いますが、あれは骨が歪んでいるのではなく、筋肉(筋膜)が緊張して違いに引っ張り合っているからです。ですので、肩や背中・首が凝る場合も足や腰からリリースしてやるほうが効果的だと個人的には考えています。(諸説あります)。
筋膜リリースの方法としては、指で行うなら「人差し指と中指で部位を押さえて上下左右に動かす」方法がメジャーですが、手が疲れますので、後述するようなグッズを使う方法が一般的になっているように思います。
筋膜リリースのための便利グッズ
最近「筋膜リリース」で検索すると多数のグッズがヒットします。フォームローラーやマッサージボールもありますが、あんじょうのお勧めは電動のマッサージガンやフォームローラーです。振動を与えることで筋膜に円滑性が戻ることから、効果が期待できますし、何よりも楽です。
以下、PRになりますが、日常的にあんじょうが使用しているグッズです。よろしければチェックしてみてください。
さいごに
以上、今回は「筋膜リリース」について解説させていただきました。トレーニング前後には可能であれば「筋膜リリースで要所をほぐした後、動的ストレッチでケアを行う」ような時間を設けたいものです。それでは、今回はこのへんで失礼します。お読みいただきありがとうございました。