はじめに
AROUND60 FITNESS(ロクマルフィット)をご覧いただきありがとうございます! 筋トレ歴10年の副業ライターあんじょうです。
毎日、暑くなってきました。私が子供の頃(昭和ですが)は、真夏でも気温は34度くらいまで、気温37度などは数年に1日程度だったと思うのですが、最近は梅雨の時期でさえ35度とか37度といった体温並みの気温となることが当たり前になってきました。今年の夏も暑いようです。夏バテしないように気をつけたいものです。
「プロテインダイエット」という言葉の違和感
さて、気温が上がり、薄着になる機会が増えるこの季節、ダイエットや筋トレに励む女性も多いのではないかと思います。
ボディメイクの一環として、プロテインを飲む方も多いかと思うのですが、最近「プロテインダイエット」という言葉も耳にすることが増えました。これは、食事の一部をプロテインに置き換えるダイエット方法ですが、あんじょうとしては、「ダイエットの一環としてプロテインを摂る」のではなく「プロテインを飲んでダイエットする(飲めば痩せる)」ように聞こえるこの表現に違和感を感じます。
また、ネットでは「プロテインは太る」という意見も多数聞かれますが、あんじょうはこの意見にも多数誤解が含まれているように感じます。
そこで、本日は、プロテインとダイエット、筋トレの関係についてお話ししたいと思います。
この記事を最後まで読んでいただければ、以下のことが分かります。
- ダイエットにおけるプロテインの重要性
- プロテインダイエットで太ってしまう理由
- ダイエットを成功させるための重要ポイント
これらを理解することで、ダイエットやボディメイクに効果的にプロテインを取り入れていただき、理想のボディを目指していただければと思います。
ダイエットにおけるプロテインの重要性
そもそもプロテインとは
「プロテイン」という名称だと何やら薬のような響きがしますが、単に「タンパク質(protein)」を英語にしただけです。タンパク質は、筋肉、肌、髪、爪、ホルモンなど、私たちの体のあらゆる部分を構成しています。つまり、私たちの体はほとんどプロテイン(タンパク質)からできていると言っても過言ではありません。
つまり「プロテイン=タンパク質」なのですが、世間一般で「プロテイン」というと牛乳(乳清)や大豆を主原料としたプロテインパウダーやプロテインドリンクのことを指すことが多いようです。そこで、この記事では栄養成分としてのタンパク質(protein)は「タンパク質」、栄養補助食品として市販されているタンパク質を主成分とするパウダーやドリンクを「プロテイン」と書かせていただきます。
タンパク質を摂取しないとどうなるか
タンパク質が不足すると、さまざまな健康問題が生じます。筋肉量が減少することに加え、肌のハリやツヤが失われたり、髪が細くなったり、ホルモンバランスが崩れることもあります。
特に、筋肉量の減少は、基礎代謝の低下につながります。基礎代謝が低下すると身体は太りやすくなります。ダイエットやボディメイクにおいて効率的に体脂肪を落とすには、代謝を高く維持することが重要で、そのためにも筋肉量の維持・向上は必須条件ともいえるでしょう。
このことを踏まえると特に女性にとって、美容と健康の維持にはタンパク質の適切な摂取が不可欠と言えます。
しかし、現代の食生活では、栄養バランスが乱れがちで、どうしても糖質や脂質の多い食事に偏ります。タンパク質が不足すると身体に前述のような悪影響が出やすくなります。それを避けるため、通常の食事で摂取できないタンパク質はプロテインパウダーやプロテインドリンクで補ったほうが良い、ということになるのです。
プロテインダイエットで太ってしまう理由
「プロテインは太る」という意見を耳にすることがありますが、実際のところ、太るのはカロリーオーバーが原因です。
1グラムあたりのカロリー(エネルギー産生量)を比較すると、糖質(炭水化物)とタンパク質は4kcal /g、脂質は9kcal /gとなっており、タンパク質は糖質と変わりません。脂質との比較においてはカロリーは1/2以下です。
しかも、実質的にタンパク質は、糖質と比べても太りにくいとされています。これは、タンパク質の消化吸収に糖質よりも多くのエネルギーが必要(=食事誘発性熱産生といいます)で、実質的な摂取カロリー(以下の式)を比べるとタンパク質のほうが糖質よりもその値は小さくなるからです。
「摂取カロリー」ー 「消化吸収で使うカロリー」 = 「実質的な摂取カロリー」
…とはいえ、食べれば摂取カロリーは「0」ではありません。過剰摂取はカロリーオーバーにつながります。その点は忘れてはいけません。
プロテインパウダーやプロテインドリンクを「飲めば痩せる薬」かのように印象づける広告を時折目にすることがありますが、プロテインは単なる食品です。飲んだからと言って痩せることはありませんが、他の食品同様、カロリーを念頭において適切に摂取すれば、太ることもないでしょう。
ダイエットを成功させるための重要ポイント
ここで、ダイエットを成功させるために、知っておいたほうが良い「重要ポイント」を3つご紹介します。
食事管理(カロリー管理)の重要性
一般にダイエットをされる方は筋肉を減らすのではなく、体脂肪を減らしたいと考えているはずです。
体脂肪を減らすために絶対に避けては通れない真実が「摂取カロリー<消費カロリー」の原則です。
これは摂取カロリーを絞っても良いですし、消費カロリーを増やしても良いのですが、「摂取ー消費」の収支がマイナスにならなければ体脂肪は減りません。
しかし残念ながら、運動による消費カロリーは、意外と小さいものです。筋トレですと体重や種目にもよりますが、30分程度続けたとしても消費カロリーはせいぜい100kcalに届くかどうか。ダイエット効果が高いと言われる有酸素運動(ジョギングやウォーキング)でも、30分で200kcal程度(これは体重やスピードにより大きく変わりますが)といったところかと思います。30分汗だくになってコンビニのおにぎり半個〜1個程度のカロリーしか消費できないのです。
そのため、まず、ダイエットを成功させたいのであれば食事管理(カロリー管理)が何よりも大事になります。
カロリー管理は面倒だとお感じになられる方も多いとは思いますが、最近は便利な栄養管理アプリも多数でています。まずは記録することから始められることをおすすめします。
以下、便利なアプリについて紹介した記事です。ご参考に
運動の重要性
ボディメイクをする上で、ダイエットする際に「体脂肪だけ落とし、筋肉は残すことで代謝を維持する」、もっと言えば「筋肉を増やして基礎代謝を上げることで体脂肪が燃焼しやすい体質になる」ことは非常に重要です。
先ほど言及したように運動自体で消費カロリーを稼ぐことは難しいのですが、運動により筋肉量を維持・向上させることにより身体自体をカロリー消費しやすい体質に変えることはできます。
よく「筋トレすると筋肉がつくので嫌だ」という女性がいらっしゃいますが、安心してください。女性はホルモンの関係で体質的に男性のようにムキムキの筋肉はつきません。
食事管理をして「摂取カロリー<消費カロリー」となった場合、体脂肪は減少しますが、何もしないと同時に筋肉まで減少してしまいます。筋肉量が減ると代謝が落ち痩せにくい身体になってしまうため、筋肉量は維持したい。そのためには筋肉に負荷をかけて(=すなわち運動をして)「この筋肉は減らしてはいけない」と身体に教える必要があります。
また、カロリーオーバーで体重が増えるにしても、筋肉で太るのと脂肪で増えるのでは見た目に大きな違いがでます。筋肉は脂肪より密度が高い(脂肪は水に浮くが筋肉は水に沈む)ので、同じ重さでもサイズは筋肉のほうが小さくなります。
- 「食べたものを筋肉に変えればボディラインにメリハリがでる」
- 「筋肉をつければ基礎代謝が上がり体脂肪が燃焼しやすい体質になる」
ということと、そのためには運動(筋トレ)が必須だ、ということを覚えておいてください。
※ 運動(筋トレ)とダイエットについてもっと知りたい方は以下も参考にしてください。
栄養バランスの重要性
最後に、食事の際の栄養バランスについてお話しします。ダイエットで食事を制限する際によくあるパターンは「糖質制限」もしくは「脂質制限」です。
冒頭から触れている「プロテインダイエット」も食事や間食をプロテインパウダーやプロテインドリンクに置き換えることで脂質や糖質の摂取抑制を狙ったものが多いと思います。
摂取カロリーを抑えるために、過剰な糖質・脂質の摂取を抑えるのは良いことですが、極端に削ることは好ましくありません。特に糖質を削りすぎると、かえって体脂肪が燃焼しにくくなります。
前述したように、各栄養素が持つエネルギーは糖質(炭水化物)とタンパク質は1gあたり4kcal、脂質は1gあたり9kcalです。つまり同じ量を食べた場合脂質は2倍以上カロリーが高いのです。摂取カロリーを抑えるには糖質よりもまず脂質をコントロールする方が合理的だということがご理解いただけるかと思います。
脂質を制限する場合、好ましいのは和食です。日本食や和菓子には脂質が少ないため、脂質制限の際に食べるものとしては最適と言えます。ただ、相対的にタンパク質も不足しがちになりますので、そこは考慮する必要があります。
タンパク質不足を補う方法として手軽なのがプロテインパウダー・プロテインドリンクによる補完です。食事だけで栄養バランスがとれることが理想ではありますが、現実にはなかなか難しい。そこで脂質や糖質は抑えつつ、必要なタンパク質を必要最低限のカロリーで摂取する方法として、プロテインを活用する。これが適切なプロテイン摂取の考え方だと思われます。
プロテインの選び方
プロテインを選ぶ際には、いくつかのポイントがあります。ここで簡単に紹介させていただきます。
ホエイプロテインとソイプロテイン
プロテインにはいくつか種類があり、牛乳(乳清)を減量とする「ホエイプロテイン」と、大豆を減量とする「ソイプロテイン」が現在主流です。
その他にもカゼインプロテイン、ミルクプロテインなどもありますが、ここでは割愛します。
ホエイプロテインは、体内への吸収が早いため筋トレ前後のリカバリーに適しています。またソイプロテインに比べアミノ酸スコア(=高いほど身体に必要な成分がバランス良く含まれている)が高い、という特徴があります。
一方、ソイプロテインはホエイプロテインに比べると体内への吸収がゆっくりであり「腹持ちが良い」のが特徴です。また、女性ホルモンに組成が似た大豆イソフラボンが含まれることから、女性の美容・健康に良い影響が期待できると言われています。
このことからホエイプロテインは筋トレ向き、ソイプロテインはダイエット向き、とする風潮もありますが、正直申しあげて、あんじょうとしては「最初のうちは、そこまで気にしなくて良い」と思います。
それよりも、入手しやすさやコスト面を気にしたほうが良いと思います。
価格とブランド
プロテインにはメーカーや種類によって驚くほど価格差があります。しかし、価格が高いからといって、必ずしもそれに比例して効果が高いというわけではありません。なぜこんなに差があるのか(倍以上の価格差があるものもあります)、あんじょう個人としても不思議なのですが、想像するに、ブランドや添加されているサプリメント(ビタミンなど)、品質(製法やアミノ酸スコア値)で価格が違うように思います。
ブログを書いている者としては、それぞれの製品の長所を上げて「ここが優れている!」という宣伝をさせていただくべきなのでしょうし、機会があればまたご紹介させていただきたいとは思いますが、日々プロテインを飲んでいる「ひとりの消費者」としては、「飲んで試したが、価格差ほどの効果の違いは感じない」というのが正直なところです。
ただ、味の美味しい・不味いはあります。これは価格に関係なく好みの問題ですが…。
ただし、食品なので品質は気になるところです。しばらく前に某メーカーのプロテインで異物混入報道がありましたので、食べる側としては、しっかり信頼できるメーカーのものを選びたいところです。しかし、これも価格が高いから、有名ブランドだから必ずしも高品質かどうか…というと別問題のようにも思われます。ここは個々人がどのメーカー・ブランドなら信用できるかという観点で選んでいただくしかないのかもしれません。
おすすめの購入場所
プロテインは薬局・ドラッグストアやスポーツ用品店で購入できますし、ネット通販を見れば海外製も含め多種多様な商品が選べます。
完全に感覚的かつ偏見込みの私見になり恐縮ですが、あんじょうとしては、スポーツ用品店もしくは、ドラッグストアでも「美容」ではなく「スポーツ」関連の棚に置いてある商品をおすすめします。
美容系のプロテインは添加されている栄養素で付加価値をつけていることが多いようで、単純に「タンパク質」として見た場合は割高な印象が拭えません。一方、ドラッグストアのスポーツ関連の棚やスポーツ用品店に置いてある商品は、品質も高く(=アミノ酸スコアが高い)、コストパフォーマンスが良い製品が多いように思います。
ネットで探せば安い商品はたくさん見つかるのですが、食品として体内に入れるものですので、製造元・販売元が信用できるかどうかはよく吟味して購入したいものです。
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まとめ
プロテインは、効果的に取り入れればボディメイクに役立ちます。しかし、ポイントを押さえておかないと、思うような結果を得られません。この記事では、ダイエットにおけるプロテインの重要性、プロテインで太る理由、ダイエットに成功するための重要ポイント、そしてプロテイン選びのコツについて説明しました。
夏に向けてボディメイクの参考にしていただければと思います。それでは、今回はこのへんで失礼します。最後までお読みいただきありがとうございました。
- ダイエットにおいてタンパク質(プロテイン)は筋肉量維持のために重要。基本は食事で賄いたいが、不足する場合はプロテインで補うと良い。
- プロテインダイエットで太ってしまうという意見があるが、これはカロリーオーバーが原因。適切にカロリーコントロールできていれば太ることはない。
- ダイエットを成功させるために重要なのは「食事管理」と「運動」と「栄養バランス」。栄養バランスの良い食事を食べつつカロリー収支を合わせ、筋肉量を減らさないよう運動を行うことがダイエット成功の王道。